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補説§12
 §12.1「擬態語+する」
§
 
§12.1「擬態語+する」
 擬態語には「する」がついて動詞となるものがかなりある。
 その中で主体のみをとるものをいくつかあげておく。
  人の動作
   笑う  にこにこしている  にっこりする  にやにやする  
   泣く  めそめそするな 
   眠る  うとうとしてしまった  うつらうつらしていた    
 人の心理
   何だかわくわく/いらいら する
   はらはらするね。  気分がくしゃくしゃする
   うんざりした。
 人の態度・様子
   彼はうきうき/むっつり/うっとり/げっそり/ぐったり/ぴりぴり している
   くよくよ/しょんぼり/おどおど/びくびく するな 
   きょろきょろ/そわそわ/うずうず/せかせか/のろのろ している
   よろよろ/まごまご/うろうろ/ごろごろ/じっと している
   ぼやぼや/だらだら/ぺこぺこ/こそこそ/ぐずぐず/どたばた するな 
   性格がさっぱりしている
     目がきらきらしている  ぎらぎらしている
   
 傷・体調など
   傷がずきずきする  舌がぴりぴりする
   胸がむかむか/どきどき する
▽「擬態語+する」を一つの動詞あつかいするか、「副詞+する」の2語と見るか。
 「と」が入った場合は副詞と考える。
    彼女はにっこりとした。
    私はうとうととしていた。
 ただし、この場合も「にっこりと」は必須要素である。
   ?彼女はした。
 したがって、文型としては「人ガ 副詞的要素+する」となる。
 「漢語名詞+する」の場合、一つの動詞と見るのが一般的だろう。
    彼女は勉強している。    人ガ 勉強する
    彼女は勉強をしている。   人ガ ものヲ する
 副詞の場合もそれと同じ扱いでよいか。
 ものの状態
   台がぐらぐらする  頭がふらふらする
   木の実がゆらゆらしている  蓑虫がぶらぶらしている
   土台部分がしっかり/がっしり/がっちり/どっしり している
   机の表面がすべすべ/がさがさ/ざらざら/でこぼこ/ぎざぎざ している
   地面がじめじめ/どろどろ している
   肌がかさかさ/つやつや している
   コップがつるつる/ぬるぬる する
   ナベが油でねばねば/べたべた する  
   靴がぶかぶかしている
   画像がはっきり/くっきり/ぼんやり している
   日だまりはぽかぽかしている
   この砂はとてもさらさらしている   
   あたりはひっそり/ざわざわ/がやがや している
   ゆきがちらちらしている
   リボンがひらひらしている  パンがふわふわしている
▽「する/している」
  「する」で状態を表せるものと、「している」で「結果の状態」を表すものがある。
     油で表面がべとべとする/している (アスペクトの対立がない)
          油でべとべとする/している/した 表面        
     問題がはっきりする → 問題ははっきりしている(結果の状態)
          はっきりした/している 問題
         ×はっきりする問題